≪来れ我が街、保育士争奪戦!保育士を確保せよ !!≫ [社説]
千葉市が待機児童ゼロを達成したようですね!
千葉市、待機児ゼロ 1日時点 保育所を積極整備
待機児童ゼロ、ソフト面磨く 千葉市
来れ我が街、保育士争奪戦
自治体、待機児童の解消急ぐ裏で… 地方で人材発掘/育成へ融資
「非常勤のベテラン保育士が新設園の園長や主任保育士として引き抜かれたという声が聞こえてきた。
参入規制に守られ競争と無縁だった保育業界。
もはやその面影はない。
日本国として、この課題に正面から向き合い、本気で解決しようとしなければなりません。
千葉市の待機児童対策が、話題となって報じられていたわけではありませんので、突如の発表?! というような感じです。
いずれにしましても、早速、日経を見てみましょう。
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千葉市、待機児ゼロ 1日時点 保育所を積極整備
千葉市は10日、認可保育所などへの入所を希望しながら入れない「待機児童」が4月1日時点でゼロになったと発表した。
熊谷俊人市長は記者会見で「保育所の着実な整備と(保護者への)きめ細かなあっせんの効果が出た」と述べた。
千葉市は2010年2月、待機児童解消に向けた計画をつくり、対策を進めてきた。
ピーク時の11年4月に350人だった市内の待機児童数は13年4月、32人に急減。
13年度は認可保育所を8カ所新設したほか、4カ所の定員を増やし、受け入れ人数を361人分確保した。
また待機児童を抱える家庭に対し、キャンセルで空きが出た保育所を積極的に紹介した。
千葉市によると、認可保育所への申込児童数1万3588人に対し、入所児童数は1万3274人。314人は市の独自基準を満たす認可外施設に入るなどした。
都市部の待機児童を巡っては、横浜市が昨年4月時点でゼロになり、福岡市も今月1日にゼロ達成を発表した。
横浜市ではその後、子育て世帯が急増する現象が起きている。
熊谷市長は「千葉市は時間をかけて仕組みをつくったので反作用は大きくならない」と予測。
「これからは多様な働き方に柔軟に合わせられるよう、保育の質も整えていく」と述べた。
「これからは多様な働き方に柔軟に合わせられるよう、保育の質も整えていく」と述べた。
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如何ですか?
すばらしいですね!!
でも、いったい、どのような対策を講じたのでしょうか。
続きの日経を見てみましょう!
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待機児童ゼロ、ソフト面磨く 千葉市
千葉市が今年4月1日時点の待機児童数をゼロにできた背景には、政令指定都市で最悪とされる厳しい財政状況の中で、ソフト面での施策に知恵を絞ったことがある。
保育所の新設など、ハード整備だけに頼らない姿勢が功を奏したといえそうだ。
千葉市は2008年度に、株式会社の保育所運営参入を認めた。
安全性への懸念などを理由に二の足を踏む自治体が多い中、早くから株式会社の運営を認め、待機児童数の圧縮につなげた。
14年4月時点で計131カ所ある認可保育所のうち、12カ所を占めている。
また、今年2月時点で568人に達した認可保育所の入所不承諾者1人1人に職員が電話をかけ、きめ細かく対応。
自宅からは遠いが通勤経路上にある認可外保育所を紹介したり、幼稚園の預かり保育をすすめたりすることで、短期間での解消につなげた。
自宅からは遠いが通勤経路上にある認可外保育所を紹介したり、幼稚園の預かり保育をすすめたりすることで、短期間での解消につなげた。
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どうです?
注目したいのは、横浜市が待機児童をゼロにした時と同じように、民の力に頼った、活用した、ということが、結果に表れたようです。
こうして結果が出ている以上、他の自治体も、変な先入観はやめて、新たな認可保育園の増設が出来るのを、ただ単に待つのではなく、今ある環境で、すぐにでも出来ることから始めないとなりません。
一方で、ようやく国は民の力を認めたようですね。
企業は企業で、重たいコスト負担のため、社内保育所に対して、どうしても消極的にならざるを得ませんでしたが、これで進出してくる企業が増えるのではないでしょうか。
読売のこちらです。
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社内保育所 運営費補助 政府、来春から 社外開放条件に44%
政府は、2015年4月から、社員以外の子どもも預かる民間企業の社内保育所に対して、運営費の4割以上を国と自治体が補助する制度を作る方針を固めた。
約4万4000人(13年10月時点)に上る待機児童を減らし、働きながら子育てする女性を支援することを目指す。
労働人口の減少に歯止めがかからない中、女性の社会進出を促す政府の方針の一環。
社内保育所は、全国で1610か所(12年3月時点)あるが、今は「認可外保育施設」扱いで、原則、国と自治体の補助対象になっていない。
政府の子ども・子育て会議などの試算では、運営費の企業負担分は平均約76%に上り、残る約24%を利用者が負担している。
新制度では、自社の従業員以外の子どもも受け入れている社内保育所に対し、国と自治体が運営費の44%を補助する。
これにより企業負担分は現在の約76%から約32%まで引き下げられる。
負担が軽くなれば、社内保育所を新設する企業の増加も見込める。
政府は15年度予算案の概算要求に補助費用を盛り込む方向で試算中で、8%に引き上げられた消費税の増税分をあてる考え。
1人の女性が生涯に産む子供の数を示す合計特殊出生率は1・41(12年)にとどまり、仕事を持つ女性が子育てしやすい環境作りが急がれている。
政府は昨年6月、「待機児童解消加速化プラン」をまとめ、17年度までの5年間で計40万人分の保育整備を打ち出した。保育士確保やミニ保育所を開設しやすくするなどの対策を出している。
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こういう事が、まさに国の役目、税金の使い方、ですよね!
しかし!
本当の意味で大変なのは、これからです。
以前からお話ししておりますが、いくら物理的な園の増設、ハード面に力を入れても、中身のソフトがなければ、何もできません。
それが保育士です。
保育士さんをどう確保していくのか、ということが最大の課題となります。
では、現在は、実際にどのような現状なのか、皆さんにも知ってもらいたいと思います。
日系のこちらです。
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来れ我が街、保育士争奪戦
自治体、待機児童の解消急ぐ裏で… 地方で人材発掘/育成へ融資
認可保育所に入れない待機児童をなくすため国や自治体が本腰を入れ始めたが、その裏で深刻になっているのが「保育士争奪戦」だ。
自治体はあの手この手で人員確保に知恵を絞るが、給与や待遇で上回る近隣の市に保育士を奪われ頭を抱えるところもある。
今春の定員増はなんとか達成できたところも、このままでは人手不足が足かせになりかねないと危機感を募らせる。
「かながわ保育士・保育所支援センター」。横浜駅近くに今年1月、こんなコーナーができた。
人が集まらない
「非常勤のベテラン保育士が新設園の園長や主任保育士として引き抜かれたという声が聞こえてきた。
昨年末の調査でも3~4割の保育所が求人をだしても人が集まらないと答えている。
対策が必要と、急きょ開設を決めた」。
次世代育成部の課長が説明する。
窓口には保育士経験の長いベテラン相談員を配置し、子育てが一段落した潜在保育士の再就職を後押しする。
1月24日から3月28日までの求職相談は来所、電話合わせて274件。
求人は相談131件、登録312件にのぼる(速報値)。
運営は県の社会福祉協議会に委託。4月からは横浜市、川崎市など4市との共同事業になった。
神奈川県の待機児童は昨年10月で3929人。
課長は「潜在的なニーズは県内で推計3万人以上。来年4月に子ども・子育て支援の新制度が始まればパートで働く人も押し寄せる。
保育士の奪い合いはもっと激しくなる」と言う。
2月には3回の保育士就職セミナー・就職相談会も実施した。
待機児童解消にいち早く取り組む横浜市は、確保の網を全国に広げている。
昨年度は市の担当者が保育所の代表らと保育士養成課程を持つ地方の大学など10校を訪問。
横浜市の状況を説明した。8月に行った就職説明会は全国の養成校に呼びかけ、市内の保育所を巡る見学ツアーも用意した。
今年1月からは保育所が職員の宿舎を借り上げた場合、8万円を限度に家賃を補助する制度も導入している。
一方で、余波を受ける自治体もでている。
千葉県流山市は05年のつくばエクスプレス開通以来、人口が伸び続けている。
30代の子育て世代の構成比が高く、待機児童対策が大きな課題だ。昨年度も3園を建設し299人定員を増やした。今年度は600人以上の増員を予定する。
ところが「職員の給与は都内や近隣の柏市、松戸市が月1万~2万円高い。なかなか市内にとどまってくれない」(担当者)。
給与水準を上げるには多額の予算が必要だ。思案の末に打ち出したのが、修学資金の貸付制度だ。
市内在住か、市と協定を結んだ近隣の大学や専門学校で保育士を目指す学生に、年36万円まで無利子で資金を貸す。
卒業後に同市内の保育所で5年以上働けば全額または一部の返済が免除される。3校と協定を結び、4月からスタートした。
保育士不足の背景には、責任が重く厳しい労働の割に給与や社会的評価が低いことがある。
厚生労働省の13年賃金構造基本統計調査によれば、保育士の平均賃金は月約21万3千円。
単純比較はできないが、全職種平均より約10万円少なく、幼稚園教諭や福祉施設介護員より低い。
選ばれる事業者に
国は給与アップなど処遇改善に取り組み始めたが、小規模の社会福祉法人などが経営する施設も多く、子育てとの両立支援やキャリアパスも不十分だ。
保育士の96%は女性。女性の働く場が限られ、大半が結婚・出産でやめた時代の負の遺産を引きずっている。
「親からの苦情対応などに時間を取られ、子どもに向き合う時間が減っていることも保育士のやる気をそいでいる」との指摘もある。
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本当にマズイですよね。。
参入規制に守られ競争と無縁だった保育業界。
もはやその面影はない。
日本国として、この課題に正面から向き合い、本気で解決しようとしなければなりません。
日本の将来のために。
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