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≪安倍政権の女性活用、にいまる、さんまる!?≫ [現場から]

政府官邸から耳にするようになった、2030(にいまるさんまる)。
皆さん、これご存知ですか?
これは、2020年までに女性管理職の割合を30%にする、という国が掲げた目標数字です。
しかし、しっかりとした女性の活用方法を考えなければ、ただ女性の割合が多いだけで組織が機能しなければ、意味がなくなってしまいます。
ダイバーシティ(多様性)という言葉を良く聞くと思います。
ダイバーシティはとても重要であり、これからの社会には必要不可欠なものになりますが、このダイバーシティを、我々が履き違えないようにしなければなりません。
そういう意味で、ダイバーシティを言葉の意味ではなく、実務上の意義として、日経のこちらを見てください。
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企業、なぜ多様な人材確保?
互いに刺激、成果向上期待 少数派の孤立防止 課題に

「最近、企業は女性や外国人を採用し、人材の多様性を大事にしています」との言葉に、「どんな利点があるのかな」と調査に出た。

昨年「ダイバーシティ(多様性)宣言」を出したLIXILグループを訪れた。

同宣言でダイバーシティとは性別、年齢、国籍、価値観などの異なる社員に、属性にかかわらず活躍の機会・場を公平に提供すること。新卒で女性や外国人を3割採用するなどの目標を掲げる。

「どうして多様性が重要なのですか」。
ダイバーシティ推進室長に尋ねると「多様なモノの見方ができなければ、グローバル競争に勝てないというトップの強い信念があります」。同社は2011年にトステムやINAXなど住設大手5社が統合し発足。米ゼネラル・エレクトリック出身の社長が経営戦略として取り組み、人材育成や多様性の確保は管理職の評価基準の一つになっているという。

 
トップが動く

「銀行は働く人の約半数が女性なので活躍してもらって企業としての強さの源泉にしていきたいです」、三井住友銀行のダイバーシティ推進室長。今年度、同行では頭取が「ダイバーシティ推進委員会」を立ち上げ、各部門で女性に力を発揮してもらう施策を検討。外部委員から助言も受ける。

「企業のトップが動きだしているんだな」「多様な人材がいる企業は利益を上げているのよ」
米金融大手ゴールドマン・サックスによると女性管理職比率が高い日本企業は利益率が高い。経済産業省と東京証券取引所が選ぶ「なでしこ銘柄」の株価も市場平均を上回る。


「でも、好調な企業が女性を多く採用しているだけじゃないの」
早稲田大学准教授に尋ねると、「確かに因果関係は逆の可能性も高いです」。多様性と企業利益の関係は、プラスという説とマイナスという説の両方で様々な論文がでているという。
 
「過去に発表されてきた多くの研究結果を再集計するメタ・アナリシスという分析によると、能力や経験の多様性は生産性を上げる一方、性別や人種などの属性の多様性は必ずしも利益につながらず、場合によっては悪影響を及ぼします」。

たとえば、同質な男性だけの組織に少数の女性を入れると「あうんの呼吸」が通じなくなったり一体感が減ったりして、生産性は落ちることがある。
 
少数派が孤立する問題もある。「経営学では組織内の断層をフォルトラインと呼びます。これを防ぐには新卒女性だけではなく外国人や中途採用の男女を増やすなど、見た目で二分化しないよう複数の次元の多様性を進めることが有効です」。

 
「女性顧客が多い領域では女性の視点が企業に利益をもたらしそうですね」

人事や組織に詳しい東京大学教授に尋ねると「実は同じ属性の人がニーズを引き出せるという説は証明されていません」。
 
米国で小売チェーンの店舗ごとに従業員の構成を地域の構成に合わせることが売り上げに貢献するかを調べた研究では、言語の多様性は重要なものの性別などの属性の効果は出なかったという。


「一方、能力や経験の多様性が重要なのは、得意な業務がそれぞれ違ったり、お互いに学び合う効果が出るためです」

 
問題解決を図るときや業務を分担する上では、様々な能力の人がチームにいた方が成果が上がりやすいとの結果が出ている。

この観点から女性を専門職や女性だけのチームにとどめておいても、孤立する悪影響がないかわりに、多様性による好影響も期待できないという。

「単に女性や外国人を増やせばいいというわけではないんだな」。。
賃金水準抑える?

「実は現状の日本の労働市場では女性を増やすだけでも利益が上がる面もあります」労働経済学が専門の慶応義塾大学教授。

「これまでの雇用慣行により日本では女性は中途採用市場などで賃金水準が抑えられています。企業にとってはコストを抑えて優秀な人を雇えて、能力を発揮してもらえれば利益があがります」


「能力を発揮して働き続けてもらうには、柔軟な働き方を認める施策を打つとより効果的です」
大企業、製造業など人材育成に費用をかけている企業では、長時間労働の是正などが生産性を高めるという。「離職率が下がり、教育投資を回収しやすくなるためでしょう」

短時間勤務制度などを導入し、効率的に成果を出せる働き方が定着している企業では、女性を増やすほど利益が上がるとの研究もある。

 
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如何ですか?
組織として、どう上手く共存させるかは、未知の領域になっていくでしょうから、各社、やりながら、失敗しながら、やっていくしかないでしょうね。。
で、一方で、女性個々のキャリアをどのようにステップアップさせるかも、大きな課題であります。
その一例の職種が掲載されておりましたので、引き続き日経のこちらを見てください。
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営業職の壁、業界超え挑む

営業部門はいまなお女性が長く働き続け、昇進するには壁が高い。

長時間労働が常態化し、子育てしながら管理職になる女性はきわめて少ない。先行き不安を抱える若手も多く、企業も対応を始めている。
 
6月上旬。日産自動車、リクルートホールディングス、サントリーホールディングス、キリン、日本IBM、KDDI、三井住友銀行の各社から20~30代の営業職女性約30人が神奈川県内の研修施設に集まった。7社がはじめたプロジェクト「新世代エイジョ(営業女子)カレッジ」だ。
 
7社がはじめた研修「新世代エイジョカレッジ」

女性活用を進めてきた企業でも課題が残るのが営業だ。
女性幹部を増やすには、現場を知る営業出身者を育てたい。「女性の営業のほうがしっかり話を聞いてニーズに応えてくれるという顧客の声もある」(ダイバーシティ担当者)。

ただ、営業は体力勝負の文化で、上司が遠慮して女性部下を鍛え損ねている場合もある。課題に業界横断的に取り組もうと7社で企画した。

営業女性「営業職のマネジャーの3割が女性になることを目指します」

講師「達成すると何がどう変わる? マネジャーである理由は? 3割という設定は適切?」

各グループのプレゼンに対して、講師の経営コンサルタント(女性)が矢継ぎ早に質問を飛ばす。「提言を考える過程で参加者の意識が変わる」。

参加している日本IBMのTさん(33)は普段、製造業向けの営業を担当。「同世代の同じ営業職で集まり、キャリアに向き合ういい機会」と話す。
「まだまだ営業は『ザ・男性』の世界。
ライフイベントがあっても続けているか不安を抱える方は多いと思います」。

7月19日、営業職女性コミュニティー「営業部女子課」の「夏の女子会2014TOKYO」。主催者の人材組織コンサルタント(女性)の挨拶に参加者が相づちを打った。2009年に始め、夏の女子会は4回目。80人の女性が悩みを共有した。

 
営業部女子課の「夏の女子会2014TOKYO」

旅行会社営業のSさん(26)は「今は数字の達成に喜びを感じる。いずれ子どももほしいけれど、百%の力を仕事に割けなくなったらモヤモヤしそう」と打ち明けた。

他の女性から「打ち合わせはITツールを使えば時間の節約になる」「私は子どもができたら親やベビーシッターに頼む」などの意見が出た。

人材組織コンサルタント(女性)は「ここ数年で営業女性は増えているが、出産で辞めたり内勤に移ったりするケースが多い」と話す。結果的に営業の現場は上司、同僚、顧客の大半が男性。「仲間がいると知るだけで励ましになる」

ただ、女性側の自己啓発だけでは不十分。「働き方を変える必要がある。テレワークを活用するとか早く帰れる担当にしてもらうなど、効率よく結果を出しながらホスピタリティーを発揮できるといい」と話す。

育児をしながら管理職を目指す女性も出てきている。
7月25日、ジョンソン・エンド・ジョンソンは京都で営業職女性を対象に、理想のマネジャー像を話し合うイベントを開催した。パネリストとして参加したKさん(38)は病院向けの手術用機器の営業担当。タブレットやパソコンを持ち歩き、直行直帰で時間を節約。通常19時には学童保育と保育園にいる2人の娘を迎えに行く。

以前は医局前でいつ通るかわからない医師を待つことも多かったが「確実に先生に会える場所を選び、オンとオフを切り替えられるようになった」。1人目の出産後は担当地域が狭くなったが、実績を出し他の人と遜色ない担当に戻った。後輩女性からは「そんな働き方をしている人がいるとは」と感想が漏れた。

社内調査で管理職になりたい男性は8割なのに対し、女性は28%。
特に営業では子どものいる女性マネジャーは近年おらず、Kさんも「部下を持てるのかは不安」と話す。ただ「子どもを相手にしていると、仕事で多少嫌なことを言われても言葉が通じるだけいいと思える」。さらに「コミュニケーション能力など、女性こそ管理職に向いている面もある」と感じている。

同社の女性活躍推進プロジェクト代表のMさんは「旧来型の男性のやり方を踏襲する必要はない。管理職の働き方も多様化していけば」と話す。営業職での女性の活躍はこれからが正念場だ。

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どうです?
僕は営業マンのため、取引先など、女性の営業の方と沢山接します
しかし、女性だから、ということで、営業に不利なことを感じたことはありません。
むしろ、
女性ならではの良いところも沢山ありますし、助けられることも沢山あります。
ただ、女性の営業の人から雑談で良く耳にするのが、何を目標にして、今後、どこにモチベーションを持ってやっていけば良いのか。。と悩んでいる女性が多いのは事実です。
女性を増やすならば、男性目線ではなく、職場環境の改善に努めなければなりません。
女性にとって良い環境は、男性にとっても良い環境で、社員が長く働ける環境です。
日本を変えましょう。 


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