SSブログ

≪裁判員 揺らぐ国民参加…制度導入7年 延びる審理 増える辞退!?≫ [現場から]

先日、こんな記事が掲載されてました。

裁判員裁判で選出された人達が、被告の暴力団仲間に声をかけられる?!というものでした。

なるほど直感で、ああ、そういうリスクもあるのか。。と怖さを感じてしまいました。

具体的に、早速、チェックしてみましょう。

読売です。

裁判員を待ち伏せ…工藤会幹部公判 声かけの男

 福岡地裁小倉支部で行われた殺人未遂事件の裁判員裁判で、被告の特定危険指定暴力団工藤会(本部・北九州市)系組幹部(40)の知人とみられる男が閉廷後、複数の裁判員に「よろしく」と声を掛けていたことが分かった。関係者によると、男は支部の外で裁判員を待ち伏せし、脅しと受け取れる言い回しもあったという。

 同支部はその後、予定していた判決期日を取り消した。裁判員の安全や評議への影響などを考慮したとみられる。最高裁によると、裁判員に対する声掛けが理由とみられる判決期日の取り消しは初めて。

 被告は昨年1月、北九州市小倉南区の自宅で、知人男性を日本刀で突き刺して殺害しようとしたとして起訴された。今月10日に初公判が開かれ、被告は殺意を否認。12日に検察側が懲役8年を求刑して結審し、判決は16日の予定だった。

 複数の関係者によると、男は公判の閉廷後、支部から出てきた複数の裁判員に声を掛けた。裁判を傍聴して裁判員の顔を確認したとみられる。裁判員が同支部に相談して発覚した。

 同支部では当時、所持品検査などはなく、厳重な警戒は行われていなかったという。支部は判決期日を取り消し、13日に被告の弁護人に連絡。新たな判決期日は決まっていない。

 裁判員法は、裁判員に対する請託(依頼)や威迫を行った場合、2年以下の懲役または20万円以下の罰金に処すると定めている。


「組織性低い」除外請求せず

 裁判員制度の対象事件でも、裁判員らに危害が及ぶ恐れが強い事件については、検察側の「除外請求」などに基づいて例外的に裁判官だけで審理することができる。工藤会は、企業や市民への襲撃を繰り返す恐れがあるとして全国で唯一、特定危険指定暴力団に指定され、工藤会関係者が被告の事件はすでに5件が裁判員裁判から除外された。

 ただ、除外されたのは元警官銃撃事件や覚醒剤密輸事件などで、今回の事件について検察側は「組織性が低い」として除外請求していなかった。

安全の確保 裁判所に課題

 重大な刑事事件の判決にあまねく国民の感覚を反映させるという制度の目的を果たしつつ、裁判員の安全をどう確保するのか。今回の事態は、裁判所に重い課題を突きつけた。

 裁判員法の立法過程では、裁判員裁判から除外する事件の範囲が議論になったが、「国民参加の例外を広くするよりも、保護対策や警備で対応するべきだ」との意見が出て、裁判員への危険が切迫している事件以外は除外しないことにした経緯がある。

 制度開始にあたり、各地裁は改修工事を行うなどして裁判員の移動経路を一般来庁者から分離するなどの対策を講じたが、規模の小さな地裁では人の出入りが少なく、今回のような待ち伏せまで防ぐのは難しい。

 裁判員の辞退率は年々上昇し、今年は65%。身の危険を感じさせる事態が続けば、裁判員候補者は一層、裁判所に背を向けかねない。裁判所は今回のケースを詳細に検証し、再発を防ぐ必要がある。

如何ですか?

これは、流石にビビリますよね・・・怖いですよね。。プレッシャーかかりますよね。。辞退したくなりますよね。。

で、裁判員裁判ですが、制度がスタートしてから、既に7年が経過したようです。

あっという間ですね。。

しかし、このような声かけがあるなど、裁判員裁判は、今、実際にどのような状況なのでしょうか。

運用は上手く言ってるのでしょうか。。

このようなことがあると気になりませんか?

ちょっと見てみましょう。

引き続き、読売です。

裁判員 揺らぐ国民参加…制度導入7年 延びる審理 増える辞退

導入から7年となった裁判員制度で最大の懸案となりつつあるのが、裁判員候補者の辞退率の上昇だ。裁判員側の要望に応えて審理期間に余裕を持たせたり、柔軟に辞退を認めたりしている現在の運用が、仕事で忙しい人などが辞退する結果につながっている可能性があり、このままでは「幅広い層の国民の感覚を反映させる」という当初の理念が遠のきかねない。

 
 期間

 辞退率は、2009年の導入当初の53・1%が、今年1~3月には65・6%まで上昇した。大きな要因の一つは、審理期間が大幅に延びたことだ。

 当初は多くの国民に参加を呼びかけるため、初公判から判決までの審理期間を5日以内にすることをアピールし、09年の平均審理期間は3・7日だった。ところが審理は年々長くなり、16年には9・7日になった。

 同じ7年間に、公判の平均開廷数は3・3回から4・8回に、裁判員と裁判官で話し合う評議の平均時間は6時間37分から11時間46分にそれぞれ増えた。あるベテラン裁判官は、「納得いくまで議論したいという裁判員の要望を踏まえた結果だろう。評議の間に土日を挟むと、いったん気持ちをリセットできる利点もある」と分析する。

 ただ、裁判が長期化するほど、仕事や家事などを抱える人は参加しにくくなるというデメリットが生じる。09~12年に最高裁が審理期間別に辞退率を調べたところ、3日以内では53・5%、10日以内では60・9%だったが、11日以上だと70・5%に達していた。

 原田国男・元東京高裁部総括判事は「時間をかければ充実した評議ができるとは限らない。裁判員が短時間でも的確に議論できるようにするなど、裁判官が評議にメリハリをつけることが重要だ」と指摘する。

 
 基準

 裁判所が辞退を柔軟に認めていることが、辞退率上昇の背景にあるとの指摘もある。

 裁判員法では、辞退について、〈1〉仕事に著しい損害が生じる〈2〉介護や保育の必要な家族がいる〈3〉身内の葬儀がある――など限られた場合にしか認めないとするルールを定めた。刑事裁判に国民の意識を幅広く反映させるためには、辞退の基準も厳格に運用する必要があると考えられたためだ。

 だが実際には、「国民の協力があってこその制度」との理由から、辞退の可否を判断する裁判官は柔軟に辞退を認めている。例えば、裁判員候補者が「仕事」を理由に辞退を申し出ても、仕事の中身まで詳細に尋ねることはないという。

 裁判所で行われる選任手続きを無断欠席した場合、10万円以下の過料の罰則もあるが、これまで適用例はなく、09年には83・9%だった選任手続きの出席率は、今年1~3月は63・1%に低下した。

 後藤昭・青山学院大教授(刑事訴訟法)は「安易に辞退が認められれば、裁判員のなり手は時間に余裕がある人や、自ら選任を望む人など、特定の層に偏りかねない。徐々に運用を厳しくする必要があるのではないか」と語る。

 ただ、裁判所内では、「厳格化で一時的に辞退を減らせても、長期的に見れば国民から制度に否定的な見方が出てくるなどのマイナスの影響があるだろう」との慎重意見が根強い。最高裁は今後調査する海外の陪審裁判なども参考に、スムーズで充実した裁判運営と、幅広い国民参加のどこでバランスをとるべきかを検討していくことになる。


 

 
 関心アップへ 語る機会必要

辞退率の上昇は、裁判員経験者の生の声が国民になかなか伝わらず、制度の意義が理解されずに関心が低下していることも一因とされる。

 裁判員の発信に大きな役割を果たしているのが、判決直後に開かれる記者会見だ。出席は任意にもかかわらず、今年4月末までの実施回数は全国の地裁で計4327回に上った。

 「最初は裁判参加に抵抗があったが、やってみると裁判官から丁寧に分かりやすく説明をしてもらえた。辞退するのは当たり前という雰囲気もあるが、自分たちの経験がもっと伝わればいいと思った」。東京地裁で19日、覚醒剤事件の判決後に会見した40歳代の会社員男性はそう話した。

 各地裁のアンケート調査では経験者6580人のうち、約96%は「裁判員はよい経験だった」と答えている。問題は、そうした経験を語る機会が限られていることだ。各地裁は、裁判官や裁判員経験者が企業などを訪問する「出張説明会」に力を入れているが、評議内容に関して厳しい守秘義務が課せられていることもあり、こうした場以外では発信に二の足を踏む経験者は少なくない。

 「守秘義務を緩和したり、範囲を明確にしたりして、経験者が話しやすくすることも必要だ」と後藤教授は話す。守秘義務は、評議で安心して発言するために必要なものだが、裁判所は、国民の参加意欲が当初より低くなっている事実を直視し、守秘義務のあり方も検討していくべきだ。


 

どうです?

辞退率が上昇していたんですね。。

期間が延びることは仕方がないように思いますが、一方で、負担が増すのも確かにそうですよね。。

また、リアルな現場の写真による心理的影響や、死刑判決の決断責任。。など、なかなか、難しい問題ですよね。。

反面、決して悪い話しばかりではなく、「裁判員は良い経験だった」、と肯定的な意見もあるわけです。

ですから、現時点では、安易に辞退できないようにするのは良くないと思いますので、引き続き、あえて希望する人、出来る人、やりたい人にやってもらう、ということで運用していく、ということで良いのではないでしょうか・・

ちなみに、声かけれた4名の裁判員は4名ともに辞任依頼し受理され、声かけした暴力団関係者は、裁判員方違反容疑で告発され受理されたようです。

皆さんは、どう思います?

僕は、まだ未経験者です。。


人気ブログランキングへ
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。